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東京湾・浦賀水道を見下ろす大坪山(標高120m)山頂に建つ、巨大な観音像。昭和36年、東京・木場の木材商・宇佐美氏が、戦没者慰霊のために私費を投じて建てたもので、高さは56m。観音像胎内の見学が可能で、内部には20階、314段もの階段が続く。腕、肩、頭部に、それぞれ展望台が設けられており、展望台から見下ろす東京湾、三浦半島の眺めは素晴らしい。晴れた日なら、富士山までもが一望のもとだ。

凝灰岩からなる鋸山(標高329m)の大半が、その霊域となっている日本寺。一歩山に踏み入れば、各所に石仏が点在し、いかにも霊山の趣だ。その山頂の一角、金谷下山口(北口管理所)にあるのが、百尺観音。昭和41年に6年の歳月を費やして完成した巨大な磨崖仏で、高さ100尺(約30m)というのが、その名の由来。太平洋戦争の戦没者や交通戦争の犠牲者の供養のために彫られたもの。房州石の石切場跡に彫られた神秘的な磨崖仏だ。

日本寺境内のメインルート。西国観音、百躰観音など、山頂から山腹のいたるところに石仏を見かけるが、これが、「東海千五百羅漢」と呼ばれるもの。上総桜井(現在の木更津市)の名工、大野甚五郎英令が21年間をかけ、門弟27人とともに生涯をかけて刻んだ石仏。風食によってできた洞窟に安置されている。石仏の数は1553体を数え、弘法大師護摩窟、維摩窟、百躰観音の石仏群がみもの。原料となった石材は伊豆から運ばれたものだ。

鋸山(標高329m)に広がる広大な日本寺。一歩山に踏み入れば、山内各所に石仏や道場が点在し、いかにも霊山の趣だ。なかでもっとも巨大な石造物が、大仏(薬師瑠璃光如来)。台座からの高さ31.05mは、奈良大仏(東大寺)の18.18mをはるかにしのぐ規模。原型は1783(天明3)年に大野甚五郎英令が、3年を費やして彫刻した9丈2尺の大仏。その後、風化によって崩壊した大仏を昭和44年に復元。広場の売店ではミニ地蔵なども販売。

館山湾を見下ろす、船形山中腹の崖に建つ大福寺。717(養老1)年に行基が開いた寺で、県内最古といわれる十一面観音の磨崖仏(岩肌を彫って作った仏像)が祀られていることから、「崖の観音」の別名もある。この磨崖仏を安置する朱塗りの観音堂からは、館山市街と東京湾が一望のもと。航海の安全と大漁を祈願して、海を見下ろすこの地に建てられたといわれている。

『那古寺縁起』によれば、717(養老1)年に行基が創建したと伝えられる真言宗の古刹。かつては源頼朝、足利氏、里見氏らの信仰を集め、頼朝が本尊の千手観音に帰依して七堂伽藍を建立した。安房五大寺のひとつに数えられる。また坂東三十三ヶ所の結願所(けちがんしょ)にもあたる。境内には多宝塔、仁王門や和泉式部の供養塔などがあり、本尊の千手観音は木造で高さ1.5m、国の重要文化財にも指定されている。本堂の裏手から那古岳山頂まで続く遊歩道もあり、春は桜見物を兼ねた参拝客でにぎわいを見せる。

南房・館山のご利益スポットが、常楽山(じょうらくざん)萬徳寺。境内に安置された全長16mの巨大な釈迦涅槃仏(しゃかねはんぶつ)は、大願成就、また足腰の弱い人にご利益があるといわれている。願掛けの方法がまたユニークで、台座の周囲を右回りに3周、最後に涅槃仏の足紋に触れるという手順。仏様がビッグなだけに、3周するのもなかなか大変。

日蓮が12歳から修行を積んだ名刹。日蓮は32歳で清澄寺に再び戻り、山頂の旭ノ森で朝日に向かって、初めてお題目を唱え、悟りを開いたとされる。境内の中門は1647(正保4)年の創建、1837(天保8)年に改修されたもの。茅葺きの切妻造りの屋根をのせ、簡素な美しさを見せる。境内にはほかに、国の天然記念物で高さ43m、幹回り17.4mの大杉や、1000年前の井戸などもある。

天津小湊(みなと)の海岸に建つ日蓮宗の総本山。1276(建治2)年、日蓮誕生の地を記念して、生家跡地に、上総興津(かずさおきつ)城主・佐久間重貞、日蓮の弟子・日家(にっけ)上人らが建立したと伝えられる。徳川光圀(みつくに)により、現在地に移転。巨大な仁王門をくぐると、再建された総欅造りの大祖師堂、日蓮の一代記ジオラマ18景や直筆、光圀の書簡などを展示する宝物殿などがあり、みもの。日蓮の御幼像も立つ。

9世紀末に創建された真言宗豊山派の古刹。神奈川の川崎大師、東京の西新井大師とともに、関東三大厄除け大師のひとつで、本尊の観音像は平将門(たいらのまさかど)の守護仏とも伝えられている。銅造十一面観音坐像、薬師如来像、釈迦如来像、地蔵菩薩などは、国の重要文化財。境内には、伊能忠敬(いのうただたか)、楫取魚彦(かとりなひこ)の墓もあり、春は新緑、秋は紅葉が美しい。

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