大洲盆地の中央にそびえる標高320mにある冨士山(とみすやま)は、その姿が富士山に似ていることから名付けられた山。車道も通じる山頂からは大洲盆地を一望にする。山頂付近は公園として整備され、展望台、東屋、ローラー滑り台が設置されるちびっこ広場、キャンプ場などが整備されている。また、八重桜、ツツジの名所としても知られ、例年4月下旬〜5月には6万3000本のツツジが一帯をピンク色に染める。4月下旬〜5月中旬にはつつじまつりも開催。
標高1982mと四国の最高峰、石鎚山。富士山などとともに日本七霊山に数えられ、古くから女人禁制、修験の霊山として山伏の登拝でにぎわった場所。今では男女を問わず、年間通じて多くの登山者を集めるが、なかでも、毎年7月1〜10日の「お山開き」に全国各地から多くの信者が訪れる。登山ルートは複数あるが、とりわけスカイライン開通後は、土小屋側からの登山客が増えた。土小屋近くには、国民宿舎石鎚があり、登山基地には最適。また標高1400mの「成就社」までは、ロープウェイとリフトで行くことも可能だ。
滑床渓谷(なめとこけいこく)は、四万十川の支流、目黒川上流部の渓谷で、四万十川の源流部にあたり、「水源の森百選」に指定されている。足摺宇和海(あしずりうわかい)国立公園、滑床自然休養林に指定される鬼ヶ城山系の景勝地で、花崗岩が侵食されて岩肌が滑らかになった河床が特徴だ。そのシンボルが雪輪の滝(ゆきわのたき)。落差80m、幅20mの巨大な一枚岩の上を清流が滑り落ち、波紋が輪のように広がる様子がその名の由来。全体では5層300mという巨大な滑滝で、「日本の滝百選」に選定されている。幅20m、長さ150mの出合滑、千畳敷などの滑滝が連続する渓谷沿いには全長12kmの遊歩道が整備されている。鳥獣保護区でもあり、渓谷の深部には「野鳥の森」もある。
愛媛県愛南町と高知県宿毛(すくも)市の県境に位置する標高1064.6mの篠山。古くから信仰の山として知られており、頂上には篠山神社が鎮座する。高知県境の乗越にある8合目まで県道篠山公園線が通じている。8合目からは、尾根沿いの登山道を徒歩40分ほどで山頂だ。頂上からは宿毛湾を眼下に、晴れていれば遠く九州の山並みまでが一望のもと。また4月下旬から5月上旬にかけてのアケボノツツジやシャクナゲの大群落でも名高く、シーズンには山一面が花で埋め尽くされるほど。県道篠山公園線は篠山を源にする篠川沿いに走り、6合目には落差50mの虹滝が、7合目には落差60mの白滝がある。最大の瀑布は落差120mの松ヶ滝だが、滝への道がないため遠望するだけとなっている。
石鎚山の南斜面が大きく崩れたカルデラに、面河川(仁淀川)が深いV字谷を刻んだ9.6kmの渓谷が、面河渓(おもごけい)。周囲を1500〜2000m近い山地に囲まれ、滝、淵、早瀬が連続する渓谷入口には、70mもの絶壁がそそり立つが、これが文字通り「関門」という場所。川沿いの旧道をさらに進むと、安山岩の板状節理が発達した80mもの岩壁が左右に見られる。コバルトブルーの五色河原、高さ100m、幅200mもの巨大な一枚岩・亀腹、カエデが色づく紅葉河原など、樹林と奇岩、清流のコントラストに心洗われる。本流沿いを行く散策路は最上流の虎ヶ滝往復1時間。原生林を抜け30分で紅葉谷だ。紅葉の見頃は10月下旬から。
佐田岬半島の中央部にある旧瀬戸町地区は、「風車のまち」。柑橘類の栽培が主な産業となっているが、半島に吹き付ける特有の強風が柑橘類に被害を与えてしまうことも。旧瀬戸町地区の年間平均風速は、標高40m地点で8.3m。この強風を逆手にとって発電に使おうという試みが瀬戸ウインドヒル発電所。瀬戸町に連なる山脈の標高330mの山頂部1.6km間に風力発電用の巨大な風車が東西に11基も並んでいるのだ。羽1枚の長さが29.5m、4.3tという巨大なもので、両側が海という細い半島の山頂部にそれが連なる様は圧巻! それを眺める駐車公園がせと風の丘パークだ。
石鎚山の東、高知県との県境に聳える標高1896.2mの高峰。最短ルートでも片道3時間はかかるという石鎚山登山。しかも危険な岩場があるため、登山初心者にとってはなかなかの難コースである。それに比べて瓶ヶ森(かめがもり)は、南の肩まで車で入れば、比較的なだらかな県境稜線を歩くことが可能。しかも笹原と立枯れ、女山のなだらかな稜線、瀬戸内の湾内など、石鎚山に引けをとらない眺望を得られるのが魅力だ。駐車場からはまずクマザサと立ち枯れの白骨林が見られる最大のビューポイント「氷見二千石原」を抜け、1時間で標高1896mの女山山頂だ。ここから男性的眺めの男山を経由し下れば、30分で駐車場に着く。男山には石鉄(いしづち)山蔵王権現を祀る祠がある。
宇和島市街地の背後に聳える標高1151mの山。新生代に花崗岩が隆起して形成された山並みで、海岸からわずか5kmで八面山(1166m)、三本杭(1225.7m)、高月山(1228.8m)、権現山など1000m級の山々が聳えるのは全国的にも珍しい。山頂近くまでスーパー林道が通っているので気軽に眺望を楽しむことができる。山腹には滑床渓谷があり渓谷探勝に訪れる人も多い。山麓部分はスダジイ、タイミンタチバナなどの暖温帯林だが、標高1000m以上にはシャクナゲやブナなどの広葉樹林が多く、冬は樹氷が美しい。四国におけるブナの南限地ともなっている。
「水源の森百選」に選定された四万十川の上流、滑床渓谷・雪輪沢にかかる5層300mという巨大な滑滝。最下部だけでも落差80m、幅20mという巨大なもので「日本の滝百選」に選定されている。一枚岩の上を清流が滑り落ち、波紋が輪のように広がる様子がその名の由来。万年橋から徒歩40分。雪輪沢の上流部、雪輪の滝からさらに40分ほど歩いた先には大くらの滝もある。
大野ヶ原の北側、小屋山、小田深山には四国でも有数のブナ林「大野ヶ原のブナ林」(正式名は小屋山・小田深山林木遺伝資源保存林)が広がっている。あまり知られていないが、学術参考林、水源かん養保安林、県立自然公園第一種特別地域に指定された貴重なブナの森だ。四国では、モミ・ツガ帯上部の標高1000m以上にブナの森が残存。小田深山の6.6ha、小屋山の1.88haが林木遺伝資源保存林に指定されている。源氏ヶ駄馬の小松ヶ池から北に伸びる林道を走り、峠の駐車場から遊歩道に入ればブナ林がある。自然林内には通称「砲車道」といわれる立派な遊歩道があるが、これはかつて善通寺師団が源氏ヶ駄馬演習場へ大砲を運ぶために建設した道。新緑、紅葉の頃はわざわざ訪れる価値も大で、紅葉の見頃は例年10月下旬から11月上旬。

