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初春の旅は、成田山の参道ウォーク


江戸時代、江戸庶民に「旅したい場所」のアンケートをとれば間違いなく上位になったのが、成田山新勝寺。伊勢参り、江の島・大山詣など参詣にかこつけて旅に出るのは常道だったが、成田はどちらかといえば憧れの地。当時、今のテレビのような影響力とエンターテインメント性をもった歌舞伎。そのスターだった市川團十郎が、成田山新勝寺を尊崇し、演目にも成田不動の霊験にまつわるものを加えたので、大店の主人は、芸者を連れて成田山へお大尽ということがしばしばだった。成田山の参道には、今も江戸時代の繁栄を偲ぶレトロな門前町が残され、初春の開運旅行にはもってこいの地。

大本堂
昭和43年築の大本堂で護摩が焚かれる


まずは、成田山新勝寺の大本堂にお参りしよう。JRあるいは京成の成田駅から木造3階建ての旅館も残るレトロな表参道を12分ほど歩けば仁王門。さらに石段を上れば大本堂に着く。大本堂は昭和43年築と新しいが、護摩などはこの本堂で焚かれている。門前広場小憩所の横にある信徒会館に申し込めば、ボランティアによる境内ガイド(無料)をお願いすることもできる(10:00〜15:00)。歴史的な背景はもちろん、重要文化財も多い大本山成田山だから、ぜひガイド付きでの拝観をおすすめしたい。

釈迦堂
1858(安政5)年に建立の釈迦堂はかつての本堂だ


大本堂の左手にあるのが国の重要文化財に指定された釈迦堂。大本堂に比べるといくぶん小振りの建物だが、実はこの釈迦堂がかつての本堂。新勝寺には釈迦堂、三重塔、仁王門、一切経堂など江戸時代の建築物が残されているが、そのいずれにも見事な彫刻が施され、「彫刻ミュージアム」のような感がある。見過ごす人も多いので、大本堂に続いて参詣を。

出生稲荷堂
成田山新勝寺の穴場、出生稲荷堂はムードも満点


大本堂から左手の噴水公園の方に上ると光輪閣の裏手に「出世稲荷堂」がある。御本尊は、江戸時代に成田山を尊崇した佐倉藩主・稲葉正往(いなばまさみち=赤穂浪士吉良邸討ち入り時の当番老中)が宝永年間(1704〜1710年)に寄進したもので、商売繁昌、開運成就、火伏せにご利益がある。成田山では穴場的存在だが、雰囲気も満点なのでぜひお立ち寄りを。

三橋薬局
成田山参道でもそのレトロな外観はひときわ印象的


江戸時代には江戸からも3泊4日の小旅行だった成田詣で。体調の悪くなった旅人が重宝したのが表参道の「三橋薬局」で売られる『成田山一粒丸』(550粒1050円)。安永6(1777)年にお不動様の御霊薬として販売免許を受けている。食べ過ぎ、飲み過ぎ、腹痛、下痢、食あたり、むかつき、頭痛、乗り物酔いなどによく効き、代々これを使っているという人も多いという。

栗羊羹
「米屋」名物の栗羊羹は成田土産に欠かせない


成田山の表参道で人気の羊羹屋が有名な「米屋」(よねや)。明治32年に創業した老舗で、羊羹や栗羊羹が有名だが、ここでしか買えない、味わえないのが「總本店名物」作りたての『生栗蒸し羊羹』(1棹735円)。昔ながらに手作りされ、日持ちしないので總本店でのみ販売される。

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