平成15年に棚田サミットが開かれた恵那市にあるのが坂折の棚田。恵那市中野方町の北西部(坂折地区)に位置し、江戸時代始めに開かれたという歴史ある棚田だ。地区の中央に流れる坂折川の両岸、標高410mから610mにかけて、標高差200mの斜面に「はしご田」と呼ばれる360枚の石積みの棚田が築かれている。毎年10月初旬には「稲刈り体験ツアー」(問い合わせは恵那市農林課TEL0573-26-2111)も設けられている。日本の棚田百選の一つ。
江戸時代後期、美濃地方で初めて磁器が焼かれたといわれる市之倉。現在でも日本一の盃(さかづき)生産量を誇る。館内には、幕末から明治にかけて焼かれた盃や変わり盃をはじめ、世界の酒器、市之倉の名工の作品、当地輩出の人間国宝の作品などを展示。企画展も随時開催される。また陶器をはじめ、ガラスや漆器、木工などさまざまな工芸品を購入できるミュージアムショップ、内装調度にもこだわったレストランも併設する。
器をモチーフとした建物もユニークな、陶磁器をテーマにした文化施設。大きく2つのゾーンに分かれており、岐阜県現代陶芸美術館と、展示会やイベントなど開催する会議室やホールを備えた「オリベスクエア」からなる。美術館では、国内外の陶芸作品のコレクションだけでなく、現代の生活のなかでも使われる実用陶磁器の展示も。一方「オリベスクエア」ゾーンには、レストランやショップ、屋上広場や展望台などもあり楽しめる。
昭和5年にドイツの宣教師、アーノルド・ヤンセンが組織した神言会の日本管区総本部としてモール神父によって建てられた神言会多治見修道院。北海道のトラピスト修道院などと並ぶ3大修道院のひとつに数えられている。バロック建築の大聖堂には、フレスコ画、キリストの生涯を描いた壁画、ステンドグラスが備わり、またルルド洞窟のマリア像を安置した中庭も見学できる。敷地内の4000坪のブドウ畑で収穫するブドウを使って、地下の醸造所で造られる自家製の「修道院ワイン」も購入できる。720mlで赤1500円、白1300円。
個人収集家から寄贈された歌川広重のコレクションを中心に、約700点を収蔵展示する美術館。広重が円熟期に中山道を描いた「木曽街道六拾九次之内」などの浮世絵版画以外にも、屏風や掛軸なども展示。毎月展示内容が替わる企画展も開催される。2階にはパネルや映像などを用い、浮世絵について楽しく学べる「浮世絵ナビルーム」などもあり、浮世絵や美術の知識を深めることもできる。オリジナルグッズや図版、図録が揃うショップも併設。
東濃丘陵の瑞浪地層群から出土した、2000万から1500万年前の新生代の化石を展示し、太古の昔は海だった瑞浪の自然を紹介。コハクやデスモスチスルの化石など、貝、魚、ほ乳類、植物にいたるまで、約1000種類にもおよぶ膨大なコレクションは圧巻。また土岐川の河原には野外学習地が設けられ、申し込みをすれば貝や植物の化石採集を行なうことも可能。毎週土曜に地層見学や化石のレプリカ作りなどのショートコースも開講される。
中山道、木曽十一宿のなかで、もっとも南に位置する小さな宿場。山間の坂道に沿って、南北1kmほどにわたり、街道時代さながらの家並みが続く。文豪・島崎藤村の生まれ故郷として知られ、彼の晩年の大作『夜明け前』の舞台となった土地でもある。宿場内には藤村記念館、清水屋資料館など、藤村とその作品の登場人物、背景を彷彿させるみどころが多い。宿場から馬籠(まごめ)峠へは、信濃路自然歩道も整備されている。旧国的には信州だが、平成の大合併で岐阜県に越境編入された。
脇本陣跡地に建つ郷土資料館。脇本陣八幡屋は、島崎藤村晩年の代表作『夜明け前』に桝田屋の名で描かれる、造り酒屋でもあった家。八幡屋蜂谷家に伝わる古文書や、街道時代の馬籠(まごめ)をしのぶ資料を展示している。諸大名が宿泊した脇本陣の上段の間を、位置、間取りなど忠実に再現した展示もある。上段の間の土台となっている玄武石垣は、亀甲形の石を積み上げたもので、街道時代から残る貴重な史跡だ。
文豪・島崎藤村の生家は、馬籠宿(まごめじゅく)の本陣を務めた島崎家。跡地に建つ記念館には、本陣冠木門(かぶきもん)が復元されているほか、村民の手で建てられた藤村記念堂、本陣時代の隠居所、資料展示室などがあり、藤村と馬籠との関わりや、藤村文学についても知ることができる。また藤村が晩年を過ごし、『東方の門』の執筆途中に他界した終焉の地、神奈川県大磯にあった書斎も復元されている。
代々宿役人(しゅくやくにん)を務めた清水屋原家。清水屋資料館は、現在も原家の人々が生活する住宅に、家伝の古文書や陶器などを展示する。建物は、明治28年の大火の後に再建されたものだが、1階受付脇に囲炉裏が残り、宿場町らしいムードも楽しめる。2階が展示スペースで、陶器や絵画なども展示。また島崎藤村の小説『嵐』に登場する「森さん」のモデルは、原家8代目の一平。藤村が親交のあった一平にあてた書簡も保管、展示する。








