1583(天正11)年、創始者・神谷内屋仁右衛門(かみやちやじんうえもん)が、殿様専用の酒造りをするため、加賀百万石の藩祖・前田利家のお供をして尾張の国から移住したのが始まりという老舗の酒蔵。銘柄の「加賀鶴」も前田公から拝受したもの。江戸中期に建てられた酒蔵、北国街道の商家の面影を色濃く残す母屋など記念撮影にも絶好の場所。販売のほか、囲炉裏端での利き酒も行なっている。酒造り体験は予約が必要だが、30分間の仕込み体験が楽しめる。体験料は、「純米生原酒朝搾り」が1本付いて2000円。
江戸時代には回船問屋と質屋を営んでいたという輪島の旧家。幕末に酒造業を始め、200石という家族経営の小さな蔵ながら高品質の地酒を醸す蔵として注目されている。酒造好適米を使い、米の旨さを生かした酒造りに農大醸造科卒の白藤(はくとう)さん親子が励んでいる。販売は通年行なっているが、冬の仕込みの見学は1月〜3月の10:00〜16:00で事前の予約が必要。「奥能登の白菊純米吟醸」は上品な甘さと香りの吟醸酒。
輪島には手造りの銘酒を醸す小さな酒蔵が6軒あるが、輪島の朝市通りにあるのが日吉酒造店。大正元年創業と石川県では比較的新しい蔵元だが「金瓢白駒」は輪島を代表する地酒のひとつに数えられている。男性的な「おれの酒」は、辛口できりりとした口当たり、女性的な「ささのつゆ」は、やや辛口でフルーティーな香りの純米吟醸酒。1月下旬〜2月中旬には酒蔵の見学も可能(事前の確認が必要)。
創業は、1768(明和5年)という老舗の酒蔵。 能登杜氏のふるさとである地元珠洲では、古くから蔵元の宗玄家の名をとって「宗玄酒」と呼ばれ親しまれてきた。能登杜氏が醸す酒はやや甘口で芳醇な味わいに定評がある。現在でも造った酒はその大半を能登で消費してしまうという酒だから通りかかったらぜひ購入していきたい。宗玄「大吟醸」は720ミリリットル5000円。10月〜翌4月頃の仕込みのシーズンには予約で酒蔵の見学も可能。
明治9年創業の酒蔵。平成以降でも全国新酒鑑評会金賞受賞など輝かしい実績を誇る。平成10年に誕生した新しい銘柄の「夢醸」は、「料理や酒宴を引き立てる名脇役の酒」をコンセプトに蔵内の井戸水(白山水系の伏流水)、地元産の酒造好適米・五百万石、金沢酵母や伝統の仕込み技を駆使し、極上の旨みを引き出した地酒。「夢醸純米吟醸」は、限定生産なので売り切れることもある。また酒造期間(11月下旬〜3月)の10:00〜16:00なら予約で酒蔵の見学も可能だ。
江戸時代に宿場町として栄えた町、加賀市動橋町にある酒蔵で旧北国街道に面して店と蔵を構えている。創業は1760(宝暦10)年という老舗で、銘柄の「大日盛(だいにちざかり)」は脇を流れる動橋川源頭の大日岳に由来する。橋本酒造では、昔の酒造りの道具や代々伝わる古文書などを展示する大日盛資料館を開設しているのでぜひ見学を。見学の最後には利き酒コーナーもあり、全銘柄が試飲できる。12月〜2月上旬には酒蔵見学も可能。入館は要予約。
享保年間(1716〜1735年)創業という鶴来町の老舗の酒蔵。明治期に酒造と塩物販売の併業をやめ、酒造専業に踏み切り、今では商標の『萬歳楽』は、地元では知らない人がいないほどの有名な銘柄。鶴来で醸される酒は昔から「加賀菊酒」と呼ばれ全国的に知られる銘酒だが、適度なミネラル分を含んだ白山水系の伏流水(菊水)を仕込みに使うことから旨い酒が誕生するのだという。建物は、鶴来町の民家のなかでは最大の9間半の間口を持つもので江戸後期のもの。本店では萬歳楽の全商品を揃う他、本店のみで販売する手作りの甘酒なども販売。
粟津駅近くにある小さな酒蔵で創業は大正2年。「金紋」、「春心」の銘柄で知られる酒は昔ながらの伝統の製法で造られている。酒蔵は地酒資料館として伝統の製法を見学することができる。少人数でもガイドが付いてくれるのでなるべくなら事前予約を。仕込み蔵、釜場などの製造工程を案内してもらえる。11月下旬〜3月なら実際の仕込み風景を目にすることもできる。もちろん利き酒も可能だ。みやげは金紋大吟醸がおすすめ。
「より良き環境をもとめて」、「より良き水を求めて」、「より良きお酒を醸したい」との願いから鶴来町の小堀酒造店が白山山麓の河内村に造った吟醸酒専用の酒蔵。建築場所で伐採した杉を建材として建てられた小さな蔵で、周囲の山林と美しく調和し、石川県景観大賞、グッドデザイン賞を受賞している。手作りの伝統技を継承する蔵で、氷酒「白山氷室」などを造っている。「白山氷室」は、搾りたての吟醸酒を凍らせてシャーベットのように味わうユニークな酒。事前予約で見学も可能。問い合わせ先は小堀酒造店TEL0761-93-1171
九谷焼は、江戸時代前期、九谷村(山中町九谷)で焼きはじめられた色絵磁器。40年ほどで廃絶するが、1823(文政6)年、大聖寺の豪商・吉田屋伝右衛門が全私財を投げ出し、九谷村の古九谷窯跡の横に登窯を築き九谷焼を復活させた。2年後に山代温泉近くの越中谷に窯を移すが、再興九谷窯跡は、再興九谷吉田屋窯から続いた越中谷の窯跡を発掘された状態のままで保存したもの。展示棟には九谷焼の作業場を復元するほか、九谷陶磁器協同組合の即売所、絵付体験工房(碗の製作で2000円)もある。



