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平成5年12月、屋久島が世界自然遺産に登録されたのを機に建てられた環境省のビジターセンターで、屋久島の自然の奥深さと世界自然遺産に関する情報を紹介している。屋久島の特徴ある自然の音を集めたサウンドギャラリーなど五感を使って屋久島の大自然が理解できる仕組みとなっている。宮之浦岳などに入山する人は、登山道の最新の状況も掲示されているので、事前に立ち寄るのが望ましい。

屋久島の垂直分布を日本初の木骨構造温室に凝縮したユニークな植物園。珍しい亜熱帯・熱帯地方の有用植物を栽培するハーブガーデンも見ものだ。園内はルートバスに乗ってガイドを聴きながら、ハーブガーデンやパイナップル園などを30分で一周する仕組み。もちろん歩いての散策も可能で、途中、トローキの滝が一望できるものみ台もある。レストランではハーブ料理やトロピカルフルーツが味わえるほか、売店ではハーブ食品、フラワーグッズなどを販売。

野生種、園芸種あわせて2000種の熱帯植物が生い茂げる植物園。とくに人気なのはバナナ、マンゴー、パパイヤ、グアバ、レイシ、アセロラ、ドラゴンフルーツ、パイナップル、パッションフルーツなどのトロピカルフルーツが実際に実っている姿を目にすることができる点。10〜20分の巡回コースがあり、知識豊富なスタッフが解説しながら案内してくれる。休憩所の「果実庵」では園内で実ったバナナ、マンゴー、パイナップル、モンキーバナナ、スターフルーツなど、もぎたてのトロピカルフルーツやジャムのサービスもある。

湯泊の集落から海岸沿いへの道を下るとある露天風呂。大海原を目の前にする混浴のコンクリート製の湯船が2ヶ所。ほかに、駐車場に隣接する堤防からすぐの石造りの湯船が1ヶ所あり、こちらは低い衝立ひとつで男女別に分けられている。湯船近くには脱衣所などはなく、水着着用も不可のため、いずれにしても女性の入浴は少々勇気が要るが、いつも地元の人でにぎわっている。湯温は38度と温めであるため、持続浴にぴったり。泉質はリュウマチ、神経痛、婦人病に効果の高い単純硫黄泉で、24時間入浴可能だ。近くには「平内海中温泉」もあるが、こちらは入浴時間が干潮前後の2時間ぐらいに限られるので、それ以外の時間に訪れた場合は、こちらの利用が便利。ただし大潮の満潮時は不可。脱衣所・トイレ、休憩施設もある。

西部林道の南側の入口に位置する屋久島最大の滝で、「日本の滝百選」にも選ばれている。ごつごつとした花崗岩の断崖から、落差88mの滝が落下する様は迫力満点だ。雨後など、水量が多いときには幅20m以上にも達するという豪快さだ。滝壺近くまでは歩いて近づくことが可能で、西部林道から遊歩道を徒歩5分ほど。水しぶきを浴びる展望スポットも整備されている。また滝手前では「名水100選」に選ばれた「大川湧水」を飲むこともできる。トイレも設置。

屋久島観光に出かける人の目的の大本命が縄文杉登山。標高1280mにある樹高25.3m、周囲16.4mの屋久杉の老木で、推定樹齢は2170年とも、7200年ともいわれる。ごつごつとした木肌が圧倒的な迫力で迫ってくるが、そこには江戸時代、村人が屋久杉の伐採を行なう際に、試しに入れた斧の跡が今も残っている。利用に向かない材質ということで残された木であるとされるが、村人は伐採をする前にまずは斧を入れ、再び訪れた時、その木が倒れていなければ神が宿る木として切らずに残した、という説もある。駐車場(約20台)がある荒川登山口から往復10時間という行程にもかかわらず、まるで神木のような魅力に吸い寄せられるように、訪れる人はあとをたたない。

鯛之川をやや上流に遡ると現れる落差は60mの豪快な滝。滝が轟音とともに落下するV字谷は、モッチョム岳の山裾にあたる巨大な花崗岩の岩盤を、鯛之川が長い年月をかけ刻むことで形作られたもの。滝左手に見られる花崗岩の一枚岩は、長さ200m。まさに大自然が作り出した芸術作品といえよう。駐車場から滝の全貌を見られる展望台までは徒歩3分ほど。さらに展望台脇の遊歩道を下ると、滝の間近まで近づくことができるが、雨後は非常に滑りやすいため、おすすめできない。ちなみに千尋の滝は、某栄養ドリンク剤のCMのロケ地としても知られている。

白谷雲水峡・原生林歩道の途中にある不思議な容姿をした杉。根元が三つ股になっており、まるで三脚のように立っている。もとは古い倒木に着生したか(倒木更新)、あるいは川辺の石など、土台となる部分を抱え込むように成長したはずだが、その土台部分が朽ちるかまたは流されたかして消滅することによって、現在のように根が地上に露出した形で、気根が取り残されたと推測される。樹高は25m、周囲は3.9mと比較的若い杉だが、木の上部の幹からは細い枝がたこ足のごとく四方八方に伸びており、枝はびっしりとコケに覆われている。そのコケの重みで枝が落ち、幹がねじれ、杉が徐々に成長していくとか。白谷雲水峡には体力と時間などに合わせて複数コースが設定されているが、この原生林歩道(所要3時間)は、三本足杉やびびんこ杉、三本槍杉、奉行杉、二代くぐり杉など、非常に特徴的な形をした、杉の巨木を観察することができておすすめ。

宮崎駿監督の映画『もののけ姫』の舞台として一躍有名になった白谷雲水峡。白谷川の上流、標高800m前後に位置し、針葉樹や照葉樹まで森の木々から地表まで、すべてがコケに覆い尽くされた冷涼たる緑の世界が広がっている。コース途中で数ヶ所渡る沢の水も清らかで、飲泉が可能。とくに白谷川の源流部近くで渡る沢は、丸く削られた転石の上にまでびっしりとコケで覆われている。天まで一面緑となった沢を伝い来る水は、白糸のようで、これぞ自然が作り出した庭園美といった風情。ただし、増水時は足元が大変滑りやすいので充分注意を。遊歩道は時間と体力に合わせて選択が可能で、所要1時間〜3時間。太鼓岩登山を含めた往復コースは所要5時間ほど。

標高1000mから1300mに位置するヤクスギランド。面積は約270haで、樹齢数千年の屋久杉だけでなく、広葉樹と針葉樹が混生しており、日本の森林の原型ともいわれる森だ。原生林が生い茂るなかを歩く歩道は、30分から150分まで4コース。30分コースと50分コースなら木道なども整備されており、比較的歩き易い。30分コース途中にある千年杉までは、駐車場から徒歩10分ほど。樹齢1000年を超える屋久杉の大木や、藩政時代の切り株、試し切り跡などを観察しながら森林浴が可能だ。さらに80分コースや150分コースなら、展望台や荒川の河原に出る場所などもあり、変化に富んだ景色が楽しめる。ただしこちらのコースに行く場合は、登山靴の用意を。また駐車場脇には、地元特産品の屋久杉工芸品を扱う売店・休憩施設「森泉」があり、ハイキング後にひと息つける。

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