海蔵寺から源氏山公園へつながる化粧坂(けわいざか)の切り通し。武蔵へと通じる古道の鎌倉側の入口で「鎌倉七切通し」のひとつ。昼なおうっそうとした暗い道で、昔ながらの土の山道だ。一部にはすり減った鎌倉石の石段なども見られ、往時を偲ぶこともできる。紅葉散策には欠かせない道ながら、足ごしらえには留意を。12月中旬頃、カエデや雑木の紅葉が見頃を迎える。化粧坂という名の由来は平家の武将の顔に化粧をして首実検をしたからと伝えられている。
武蔵、相模、伊豆、甲斐、上総、安房の6国が眺められることから六国峠とも呼ばれる。もちろん鎌倉を一望する展望所で、朱や黄色に染まる様子を見渡すことができる。鎌倉アルプスを縦走する天園ハイキングコースの一角で、峠には茶屋がある。獅子舞からは40分ほど、ここから尾根伝いのハイキングコースを北鎌倉方面へと歩けば1時間ほどで建長寺最奥の半僧坊。山道のため、ハイキングの用意が必要。
獅子舞は、瑞泉寺の北側、鎌倉アルプスと呼ばれる山並みの一角に獅子巖(ししがん)という岩があることに由来する地名。秋にはまさに獅子が舞うようにイロハモミジがはらはらと散る。足下に落ち葉が敷き詰められ、散策を楽しむ人も多く、地元の人には紅葉谷として親しまれている。途中には、イチョウの群生地もあり、黄金色のじゅうたんの上を歩くこともできる。滑りやすいので、靴は歩きやすいものを。
真鶴岬の大半を覆うのが、松、クスなどの原生林。樹木は海に緑陰を落とし、魚はこの陰に集まるため「魚つき保安林」として保護されている。遊歩道の入口は、真鶴岬入口バス停から真鶴水族館方向に、100mほど歩いた場所。入口から5分ほどで、中川一政美術館に至る道と、標高94mの灯明山山頂に至る道に分かれる。美術館へは入口から5分、山頂へは入口から10分だ。未舗装の道なので、歩きやすい靴の用意を。
大雄山最乗寺の北側に広がる森林に、遊具や広場が点在する自然公園。森林浴が楽しめる遊歩道、フィールドアスレチック、薬用植物園、万葉植物苑、昭和8年築の旧福沢小学校などがあり、自然と親しむことができる。また7月〜9月の間、キャンプ場が開設し、貸テントも利用可能(要予約)。バーバキュー(要予約)は通年利用OKだ。管理棟には休憩所や売店もある。丸太の森から大乗山最乗寺へはハイキングコースも設定され、所要40分。
1702(元禄15)年、伊豆大瀬村の百姓の娘、お玉が江戸の奉公先から抜け出し、箱根の関所を迂回する屏風山の抜け道で捕縛され打ち首となった。その斬首を行なった場所(首を洗った池という説もある)がお玉ヶ池。それ以前は那津奈可池(なづながいけ)と呼ばれ、東海道の八丁坂から六道地蔵へと通じる脇道の途中に位置した。現在では一帯は箱根の森として整備され、お玉ヶ池のほとりにも遊歩道が造られている。
東海道の箱根越えの道は江戸初期にはハコネダケを束ねて階段状に敷いただけで、雨後はぬかるみ、旅人は大いに難渋したという。1400両を使い幕府によって石畳が整備されたのが1680(延宝8)年のこと。その後1863(文久3)年に整備拡張されている。畑宿から元箱根にかけては石畳の道が何ヶ所かあるが、当時の石畳が現存するのは白水坂(しろみずさか)などごくわずか。甘酒茶屋から県道を横断し元箱根を目指して歩くと、県道を渡ってすぐの坂が白水坂。石畳が歩きづらいのは大軍の進軍を阻むため、意図してでこぼこに造られているため。
旧東海道の箱根湯本から畑宿までは明治の末頃までに車道が通じていたが、その先芦ノ湖までは昭和20年代まで、街道時代と変わらず山道を歩くしか手段がなかった。畑宿から上部には、東海道一の急坂と恐れられた西海子(さいかち)坂、橿木(かしのき)坂、猿滑り坂と急坂が連続。ここを突破する車道が築けなかったのだ。関東大震災で崩落するほどの急坂を七曲がりといわれるヘアピンカーブの連続で突破し、県道が完成したのは昭和48年。7つのカーブのうち4つのカーブには旧東海道を歩くハイキングコースも添えられている。
芦ノ湖の北岸、湖尻一帯は神奈川県と環境省によって緑地園地として整備され、のんびりと散策を楽しむことができる。湖尻園地と呼ばれるのは箱根ビジターセンター周辺の森と広場。クロッカス、キキョウ、ユリなどが咲く花の広場、広い芝生の斜面がある子供の広場、ミズキ、ヒメシャラなどが植栽された森の広場、ホオジロ、カケス、ヒヨドリなどが生息する野鳥の森などがあり、ファミリーでのんびりと過ごすにはおすすめの場所だ。
1615年〜1624年の元和年間に、箱根旧街道の美観を考慮して植林されたとも、箱根関所開設時に、川越城主松平正綱によって設けられたともいわれている並木道。いずれにせよ、強い日差しや寒風から箱根越えの旅人を守ってくれたのが杉並木だ。恩賜箱根公園前から元箱根にかけての旧道両脇に、樹齢約360年の大杉が約500mに渡って林立している。木の間から芦ノ湖を眺めつつ、往復20分の旧街道散策を楽しもう。







