高遠(たかとお)城は、武田氏が伊那侵攻の拠点とした城。江戸時代に入り、上伊那各地の城の大半が廃されたが、明治維新まで大名の居城として残された。現在は石垣、空堀などが残るのみだが、城跡には、約1500本のコヒガンザクラが植えられ、全国でも屈指の桜の名所になっている。もっとも古い木の樹齢は100年以上で、小ぶりで赤色がかった花が満開となるのは、4月中旬〜下旬。公園からは仙丈岳、木曽駒ヶ岳も望める。
高遠(たかとお)湖の畔にあり、高遠城と城下町の歴史などを展示、解説する博物館。徳川6代将軍家宣(いえのぶ)の側室に仕えた大奥女中頭の絵島が、高遠に流刑とされ、28年間の余生を過ごした、「絵島囲み屋敷」も復元されている。また「桜シアター」では、開花期の高遠城址公園の映像を見ることができるほか、全国の桜の名所もコンピューターで検索できる。
武田家、徳川家の保護を受け、両家の祈願所として信仰を集めた寺。徳川幕府からは地方寺院としては破格の60石の寺領と10万石の大名格を与えられ繁栄した。本堂をはじめ、県宝の三重塔、重文の弁天堂など、境内には数多くの建築物がある。本堂前庭や休息所にあたる本坊の奥にある庭園も美しく、2つの庭を含め寺全体が国の名勝庭園に指定されている。参道途中の石垣には、ヒカリゴケが自生。石のすき間をのぞくと、緑色の光を放つ苔が見られる。4月中旬に開花する枝垂桜はライトアップも実施される。
光前寺近くに建ち、藤原新也ら現在活躍中の写真家や、池田満寿夫、ロダン、ルオーなど、国内外の巨匠の作品、約2700点を収蔵展示する美術館。本館と別館をつなぐ渡り廊下からの南アルプス、中央アルプスの眺めも美しい。また県下最大級のミュージアムショップも併設されており、ショップのみの利用も可能だ。
駒ヶ根(こまがね)市役所旧庁舎を駒ヶ根高原に移築。大正期に建てられた洋館内に、火消し道具や農具などの民俗資料、駒ヶ根で出土した土器などの考古資料、高原に棲息する動植物の標本などを展示している。隣接して、江戸中期の建築で、上層農家家屋を移築した国の重要文化財、旧竹村家住宅もある。
中央アルプス宝剣岳(標高2931m)直下にある巨大なカール。カールとは、氷河期に形成された圏谷地形。すり鉢を縦に割ったような形で、底部から見上げると、特大のお椀にちょこんと立っているような感覚。底部は氷河期の名残の高山植物が咲くお花畑だ。一周50分の遊歩道があり、7月〜8月ならフラワートレックも楽しめる。夏でも気温は15度前後なので上着は必携だ。しらび平から千畳敷までは駒ヶ岳ロープウェイが運行。
駒ヶ根(こまがね)高原に湧く天然温泉を、日帰り入浴で楽しめる施設。ジェットバスやサウナを備えた男女別大浴場、露天風呂、薬湯などがあり、薬湯には高原のハーブが使われている。無料、有料の休憩室や、太田切川を望むテラスが付いた食堂も完備。食堂では、地ビールや地元産のすずらん牛乳、駒ヶ根の名物である、ソースかつ丼などが味わえる。
飯田市出身の日本画家、菱田春草(ひしだしゅんそう)の作品をはじめ、郷土作家の作品を収蔵する美術館部と、動植物や歴史など、伊那谷の風土を紹介する博物館部がある。美術館受付への申し出が必要だが、敷地内にはほかに、民俗学者・柳田國男の書屋を移築した柳田國男館、地元出身の文学者・日夏耿之介(ひなつこうのすけ)の本宅を復元した、日夏耿之介記念館もある。
天竜峡観光の目玉は天竜川の川下り。弁天港〜天竜峡温泉港を約1時間の船旅が楽しめるのが、天竜舟下りだ。伊那節にうたわれる「しぶきがかかる」のフレーズが実感できるのは、弁天港〜時又港間の鵞流峡(がりゅうきょう)あたり。ダイナミックにはね上るしぶきをよけながら眺める景色は豪快だ。原則として予約制で、車を船着場に送るサービスもある。
天竜峡温泉港〜唐笠港間を1時間で下る天竜ライン下り。こちらは瀞(とろ)状になった天竜川を滑るように下り、変化に富んだ天竜峡の渓谷美が存分に楽しめる。冬季を除き、途中船頭が投網を打ち、かかった魚を塩焼きにして食べさせてくれる投網ショーもある。車は天竜峡温泉港駐車場に入れ、唐笠港からはJRを利用して戻る。





