四萬部寺は秩父34観音霊場の1番札所。四萬部寺は性空上人の弟子幻通が、4万部の仏典を読誦し、経塚を築いたことから誦経山四萬部寺と名付けられた。本堂は1696(元禄10)年の建造で、唐破風の向拝を配した入母屋造り。秩父の名工、藤田徳左衛門の作。本尊は聖観世音菩薩を祀っている。本堂横の売店では朱印を押してもらうための納経帳(1000円)や、菅笠、笈摺(おいずる)、金剛杖のお遍路用の装束も販売。
秩父札所の中で石仏の寺として名高いのが札所4番・金昌寺。山門の大わらじが印象的だが境内には1300体の石仏が配され、奥の院から山門まで一巡して拝観できる。県指定の文化財でもある石仏群は、1789(寛政1)年、時の住職が寺門の興隆と飢饉や天災による犠牲者を供養するため、「石造千躰地蔵尊建立」を発願したのが始まり。境内にある「四番食堂」の手打ちうどん、みそおでんも隠れた名物で、地元の人も食べに来る店。
秩父神社は、宝登山神社、三峯神社とならび秩父三社のひとつで、秩父地方の総鎮守として信仰を集めている。1592(天正12)年徳川家康により、再建された社殿は、様々な彫刻が施され絢爛豪華。とくに左甚五郎作の寅は必見だ。秩父神社の例祭として、12月2・3日に行なわれる秩父夜祭は300年以上の伝統を誇り、京都祇園祭、飛騨高山祭と並び、日本三大曳山祭り。授与品の絵馬にも夜祭りが描かれている。
秩父神社の境内にある秩父まつり会館は、日本三大曳山まつりに数えられる「秩父夜祭」の展示館。屋台ばやしの流れる中、豪華な屋台や笠鉾を間近に見ることができる。館内にはワイドスクリーンに、祭りのハイライトシーンが映し出される映像コーナーもある。日曜、祝日には屋台ばやしの実演も行なわれ、秩父夜祭の臨場感を味わうことができる。秩父夜祭は例年12月2日、3日に行なわれる。
秩父ふるさと館の建物は、秩父銘仙問屋の柿原商店の店舗や母屋、蔵など、大正から昭和初期に建てられたもの。建築当初のまま修復され国の有形文化財にも登録されている。1階は、相田みつをギャラリーとして公開し、代表的な作品30〜40点を展示、グッズ売場や喫茶室も併設している。2階は、地場産の食材を生かした食事処(10:00〜16:00)で、秩父地方の昔ながらの素朴な料理が味わえる。
ナウマンゾウで知られるナウマン博士が明治10年、東京帝大地質学教室の初代教授となって初めて巡検に訪れた場所が長瀞。1億4000万年前の海底にあった土が結晶片岩に変化し、巨大な岩畳や甌穴(ポットホール)を生みだした。岩畳を流れる荒川では川下りが楽しめるほか、渓谷沿いの遊歩道を歩けば、地質学の初歩を学ぶことができる。長瀞の岩畳は、幅80m、長さ500mにも及び日本有数の規模で、国の名勝天然記念物。
舟でのんびりと長瀞を観賞するのが長瀞ライン下り。親鼻橋のたもとから岩畳まで下るAコースと、岩畳から高砂橋の少し先までを下るBコース、通しで乗るCコースの3コースがある。舟は定員20〜25名、観桜期やゴールデンウィークには乗船待ちをするほどの人気だ。長大な石畳、波しぶきを上げる小瀬の滝、景勝地・赤壁など見どころも多い。A、Bコースともにスリルを味わう瀬とゆったりと流れる瀞の部分が楽しめる。
埼玉の地質、生物など豊富な資料で展示解説する博物館。地学展示ホールでは、県内に見られる岩石や鉱物、化石、地層などが年代順に展示されている。生物展示ホールには、埼玉の低地から山地にに見られる森林や生物を生態的に展示。化石では、奇獣パレオパラドキシアの骨格化石や太古の巨大ザメ、カルカロドンメガロドンの歯化石などを展示している。
秩父湯元武甲山温泉は、武甲山の麓にある日帰り入浴が可能な施設。泉質は単純硫黄泉で、神経痛、筋肉痛,冷え症、疲労回復などに効能がある。大浴場には、ジェットバス付きの大浴槽、サウナ、水風呂などの設備が充実し、屋根付き露天風呂を併設している。そばを流れる横瀬川には、カワセミも棲息し、自然環境も抜群。
信仰の山で、秩父のシンボルともなる武甲山は、秩父の基幹産業であるセメントの原料、石灰岩の採掘により今も刻々と変貌している。武甲山資料館は名山の姿を後世に伝えるために開設された資料館。桜の名所として知られる羊山公園に建ち、秩父山地の成り立ちや武甲山の地形や地質、周辺の動植物なども紹介している。武甲山の変わりゆく姿は非常に興味深い。




