黒山三滝は越辺川に落ちる天狗滝、男滝(おたき)、女滝(めたき)の3つの滝の総称。古くから修験道の行場であったため、男滝の脇には不動明王が祀られている。近くには黒山鉱泉館もあり、日帰り入浴や食事を楽しむこともできる。また、黒山三滝を起点として関八州見晴台、高山不動尊を経て西吾野駅に抜けるハイキングコースが整備され、新緑、紅葉時にはハイカーでにぎわう。ハイキングコースは所要3時間20分ほど。
関八州見晴台は標高771m、顔振峠と刈場坂峠のほぼ中間地点に位置する展望台で高山不動尊の奥の院が鎮座する。武蔵、相模、上総(かずさ)、下総(しもうさ)、安房(あわ)、上野(こうづけ)、下野(しもつけ)、常陸(ひたち)の関東の八州が見渡せることがその名の由来。現在は木も生い茂り、視界がやや遮られている。奥武蔵グリーンラインを利用すれば、車で展望台の入口まで到達できる。
高麗川が極端に蛇行し巾着の様な形になっているから名付けられたのが巾着田。直径約500m、広さ約17haの平地で、昔は水田として使われていた。現在は高麗の里(こまのさと)として整備され、春のレンゲと桜、初夏のハナショウブ、秋のコスモスなどが咲く憩いの場。なかでも9月中旬〜下旬のヒガンバナ(曼珠沙華)は圧巻で、日本屈指の群生地となっている。まさに一面を覆いつくす真っ赤な花は見事。高麗川をドレミファ橋で渡る奥武蔵自然歩道も通り、ハイキングも楽しめる。展望台や水車小屋も設置され、夏は水遊びも可能。
巾着田を見渡す展望台ともなるのが標高305mの日和田山。奥武蔵自然公園の中心に位置し、手頃なハイキングの地として人気がある。巾着田から1時間ほどで往復でき、山頂には金刀比羅神社が祀られている。神社に至る坂道は岩場の男坂と迂回路の女坂の2ルートあり、くさり場もある急坂の男坂ならちょっとしたスリルも味わえる。足ごしらえは充分に留意を。
東西に1km、南北に4km、総面積304haに及ぶ国営の自然公園。園内には芝生の広場や大小の池、雑木林、植物園、全長16.3kmのサイクリングロードも整備。豊かな自然が残され、120種の野鳥、200種以上の昆虫も生息。雑木林の自然の地形を活かしたアスレチックコース「わんぱく広場」、日本一大きなトランポリン「ぽんぽこマウンテン」などファミリーで楽しめる施設が多い。あまりに広大な公園のためあまり欲張らない方が無難だろう。展望レストラン(展望広場)やバーベキューの施設も併設。レンタサイクルは1300台が用意され、園内の移動手段としても最適。
吉見百穴は、古墳時代の後期(6世紀末〜7世紀末)に造られた横穴墓群で、岩山に無数の穴が掘られている。横穴墓は丘陵や台地の斜面を掘削して墓としたもので凝灰質砂岩が穴を掘るのに最適な地質だった。明治20年に坪井正五郎博士が調査し237穴を発掘したが、現在確認できるのは219基。当時は住居跡といわれていたが、大正末期に集群墳墓とされ、現在は国の史跡に指定されている。このうち2〜3の穴には天然記念物のヒカリゴケが生育。植物分布上、関東平野で見られるのは非常に珍しい。
伊豆ヶ岳は伊豆の山々まで見渡すことができるというのがその名の由来の奥武蔵の名峰。標高は551mとさほどではないが頂上直下には岩場もありハイカーの人気を集めている。山体は両神山と同じでチャート(角岩)で形成され、3月〜5月にはアズマイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属)が咲き、お花見を兼ねてのハイキングには絶好のシーズン。現在、山頂の岩場(男坂の鎖場)は崩落の危険により通行禁止。女坂で山頂に登る。
旧国道の通る標高651mの峠が正丸峠。秩父と奥武蔵を結ぶかつての峠越えのルートにあたる。西武秩父線の正丸駅を起点に正丸峠から伊豆ヶ岳へと周回するハイキングコースが伊豆ヶ岳・正丸峠ハイキングコース。奥武蔵屈指の人気のコースで、正丸駅を起点に正丸峠から伊豆ヶ岳を往復して所要4時間。伊豆ヶ岳山頂は奥武蔵屈指の展望台だ。
子ノ権現は、正式名称を大鱗山雲洞院天龍寺といい、832(天長9)年、子年、子月、子の日、子の刻に誕生した聖人が祀られていることから、子ノ権現の名で親しまれている。足腰の神様として知られ、境内には鉄製の大わらじや夫婦下駄が奉納され、お守りなど授与品もわらじの形だ。また、おみくじは引いたその場で見るのではなく、本堂で読経を受けた後にお坊さんから受け取る。9月〜11月には3500円で精進料理も味わえる。
正式名称は医王山薬寿院八王寺というが、境内に見事な竹林があり、竹寺の名で親しまれている。明治維新の神仏分離令を逃れ、本尊は牛頭(ごず)天王と拝し、本地仏薬師如来を祀っている。開祖は行基といわれる古刹で、俳句寺としても知られ、多くの文人も訪れている。また、予約で名物の精進料理をいただくこともでき、竹の器で四季折々の山菜などが味わえる。








