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2010hasimoto01.jpg橋本[橋元・橋下・橋頭・端本・端元・箸本・觜本]
橋本さんのルーツは笛や鉄砲がお家芸だった

「それでね、和宮は結婚したその夜は一晩中笛を吹いていて、家茂さんに指一本触れさせなかったのよ」。いつもの縄暖簾をくぐると、居酒屋の女将が丁度そんなことを客の誰かに向かって話しているところだった。
私はカウンターの席にもぐりこみながらビールを注文し、よせばいいのに女将の話に口を挟んでしまう。「和宮の実家の橋本家は、横笛をお家芸としていた家系だから、和宮も相当笛は上手いはずだよ」。女将は、ヘエーといった顔つきをしながら私にビールを注いでくれる。私はビールを一口飲み、「橋本家のお家芸といえば、鉄砲もあるんだよ。勿論和宮の実家のお公家さんの橋本家とは違う流れの橋本さんだけどね。信長は橋本家の鉄砲があったから天下が取れたともいえるんだ──」。ところが、私が話している途中に居酒屋の女将は、「前から和宮は、従兄弟の橋本ナントカさんと恋仲だったんだと思うのよ、可哀そうよね、和宮は──」と、話をまた和宮に戻すのであった。

■実朝忌
鎌倉幕府3代将軍・源実朝(みなもとのさねとも)は、鎌倉の鶴岡八幡宮参拝の帰路、公暁(鎌倉幕府2代将軍源頼家の次男・北条政子の意向で鶴岡八幡宮寺別当となる)に親の敵として襲われ落命します。
京都の大通寺で『実朝忌』

■雨情忌
詩人、童謡・民謡作詞家の野口雨情は、昭和20年1月27日没。『赤い靴』『青い眼の人形』『シャボン玉』など数多くの名作を残しています。出身地の北茨城市には野口雨情記念館(北茨城市歴史民俗資料館)があります。

■初天神・鷽替え
毎月25日は天神様の縁日。菅原道真の誕生日(6月25日)、醍醐天皇によって九州の太宰府に流される勅が出た日(1月25日)、薨去(こうきょ)した日(2月25日)がいずれも25日で、「天神さまの御縁日」といわれています。菅原道真を祭神とする天満宮で、初天神が齋行され、菅原道真の愛した鷽(うそ)に日頃のウソを託し、罪滅ぼしを祈願する『鷽替え神事』も行なわれます。
わらべ歌「通りゃんせ」に「天神様の 細道じゃ」という歌詞が出てきますが、この歌詞の天神様は小田原の菅原神社という説があります(埼玉県川越市の三芳野神社という説もあり発祥は定かでありませんが・・・)。箱根の関所を通って初天神の1月25日にお札を納めにということで、行きはよいよい帰りは怖い(関所の取り締まりと閉まる時間を気にして)ということであるなら菅原神社も有力。ちなみに三芳野神社の場合は川越城内にあったのでその取り締まりの厳しさで「帰りは怖い」という説です。

台東区の五條天神社で『鷽替えの神事』(東京)
湯島天神で『鷽替え神事』(東京)
大阪市の大阪天満宮で『初天神梅花祭』(大阪)
大阪市の大阪天満宮で『うそ替え神事』(大阪)
鎌倉市の荏柄天神社で『初天神・筆供養』(神奈川)
小田原市の菅原神社で『初天神』(神奈川)
綾部市の綾部天満宮で『初天神』(京都)
京都市の北野天満宮で『初天神』(京都)
南丹市の生身天満宮で『生身天満宮勧学祭』(京都)
五條市の天神社で『惣谷狂言と篠原踊り』(奈良)
和歌山市の和歌浦天満宮で『初天神』(和歌山)
綾川町の滝宮天満宮で『初天神祭』(香川)

■初文殊
毎月25日は文殊菩薩の縁日。1月25日は初文殊となります。
鎌倉市の常楽寺で『文殊祭』(神奈川)
高畠町の亀岡文殊堂で『亀岡文殊祭礼星まつり』(山形)

201001230801.jpg阿部[阿倍・安部・安倍・阿辺・安辺・阿拝・阿閇・阿陪・阿辺・敢]
古代大和飛鳥地方で栄えた阿部一族が阿部さんのルーツである

 森鷗外の小説ではないが、阿部、阿倍、安部、安倍などの阿部一族は、孝元天皇の皇子大彦命(おおひこのみこと)の子孫と伝えられる豪族である。阿部姓の発祥は、安倍文殊院で知られる大和国十市(といち)郡阿倍が有力だが、大和国葛下(かつらぎしも)郡阿倍や、穴石神社のある伊賀国阿拝郡、攝津国東成(ひがしなり)郡阿倍野など様々な説がある。また、“アベ”の語源は饗(あへ)で、神をもてなす「饗へ」からきているという。
 では、阿部氏のルーツを訪ねる旅に出掛けよう。最初に訪れるのは古代阿倍氏の一大本拠地であった、大和国十市郡阿倍(桜井市阿部)であろうか。

■初大師
空海(弘法大師)は835(承和2)年3月21日(旧暦)に入寂しており、毎月21日が縁日となっている。1月21日は初大師(はつだいし)。全国各地の空海ゆかりの寺では初大師として護摩が焚かれたりします。醍醐天皇から「弘法大師」の諡号が贈られたのは死後80年以上がたってから。
館山市の遍智院小塚大師で『初大祭』(初大師)(千葉)
西新井大師で『初大師』(東京)
鎌倉市の青蓮寺で『初大師』(神奈川)
川崎市の川崎大師平間寺で『初大師』(神奈川)
多気町の丹生大師(神宮寺)で『初大師』(三重)
楞厳寺で『初弘法柴燈不動大護摩祈願(初大師)』(京都)
京都市の東寺で『初弘法』(京都)
奈良の西大寺で『初大師供』(奈良)

■初厄神
毎月19日は厄神様の縁日ですが、1月19日は初厄神となり盛大に行なわれます。厄神(やくじん)は、厄除けの神のことで、愛染明王と不動明王が一体化した厄神明王や、厄除けのご利益大の八幡神も厄神様となっていることがあります。
西宮市の門戸厄神(東光寺)で『厄除大祭』(初厄神)/兵庫
瑞丘八幡神社(垂水厄除八幡神社)で『厄神祭』/兵庫
神戸市の多井畑厄除八幡宮で『厄神大祭』/兵庫
宝塚市の大本山中山寺で『初厄神』/兵庫
神戸市の塩田八幡宮で『厄除大祭』(初厄神)/兵庫
東近江市の豊国神社で『厄除大祭』/滋賀
京丹波町の蒲生八幡宮で『蒲生厄神祭』/京都
南丹市の内林厄神宮(八幡神社)で『厄神祭』/京都
亀岡市の篠村八幡宮で『乾疫神祭』/京都
鉢多羅山若王寺釋迦院で『厄除大祭』/大阪

■三十三間堂『通し矢』(大的大会)
江戸時代に一大ブームとなった『通し矢』にちなむ大会。全国から2000人が参加する京都の1月の風物詩ですが、スタイルは江戸時代の『通し矢』とは異なります。『通し矢』には様々な種目がありましたがその代表が一昼夜に南端から北端に射通した矢の数を競う「大矢数」です。
京でブームとなった『通し矢』、江戸っ子が見過ごすはずもなく、実は1642(寛永19)年、浅草に弓師備後が江戸三十三間堂を建立しています。1701(元禄14)年、富岡八幡宮の東側に移転していますが、京同様の『通し矢』が行なわれました。明治5年に廃寺となり、現在、その場所(東京都江東区富岡2-4地先 )には「三十三間堂跡モニュメント」が建っています。
京都市の三十三間堂で『通し矢』

35/40/5.175,139/48/16.33
ここに江戸三十三間堂が建っていた!

■熱海の海岸「今月今夜」/尾崎紅葉祭
「吁(あゝ)、宮さん恁(かう)して二人が一處(いツしょ)に居るのも今夜限(ぎり)だ。お前が僕の介抱(かいはう)をしてくれるのも今夜限、僕がお前に物を言ふのも今夜限りだよ。一月の一七日、宮さん、善(よ)く覺えてお置き。來年の今月今夜は、貫一は何處(どこ)で此月(このつき)を見るのだか!再來年(さらいねん)の今月今夜……十年後(じふねんのち)の今月今夜……一生を通(とほ)して僕は今月今夜を忘れん、忘れるものか、死んでも僕は忘れんよ!可(い)いか、宮さん、一月の一七日だ。來年の今月今夜になったならば、僕の涙で必ず月は曇らして見せるから、月が……月が……月が……曇ったらば、宮さん、貫一は何處かでお前を恨んで、今夜のやうに泣いて居ると思ってくれ。」(尾崎紅葉『金色夜叉』)
金色夜叉といえば思い出すのが「熱海海岸の場」。間貫一が「僕の涙で必ず月は曇らして見せる」といったのが、1月17日です。熱海海岸の国道135号脇にはお宮緑地が整備され、貫一お宮の像も立っています。宮を足蹴にして立ち去るシーンをそのまま像にしており、後世、女性蔑視との批判も生じました。下駄を履いた貫一が宮を蹴っているシーンですが、これは当時上演された舞台のワンシーン。原作の挿絵では貫一は靴を履いています。『金色夜叉』など知らない現代では、バスやマイカーの車窓からこの像を見て「お母さん、お兄ちゃんが女の人を蹴っ飛ばしているよ!」と驚く子供も多いとか。
お宮の松
熱海市のお宮の松で『第68回尾崎紅葉祭』

■左義長(どんと焼)
旧暦の1月15日は小正月。現在ではこれを新暦に置き換えて1月15日が小正月という場所が多い。小正月の前日夜(あるいは小正月の朝)に行なわれるのが正月の注連飾りなどを焼く左義長(どんと焼)。トンドだったりと地方によってその呼び方はまちまちですが、内容は同じ。本来は、小正月までが松の内で、正月用品を燃やすのが左義長です。
御所市の吉祥草寺で『左義長(茅原の大とんど)』(奈良県)
仙台市の大崎八幡宮で『松焚祭』(宮城県)
鎌倉市の鶴岡八幡宮で『左義長』(神奈川県)
大山崎町の小倉神社で『とんど祭』(京都府)
久御山町で『東一口のとんど』(京都府)
南丹市の園部公園で『とんど祭り』(京都府)
牟岐町西の浜で『左義長』徳島県
仙台市の青麻神社で『松納焚上祭』(宮城県)
北秋田市の道の駅たかのすで『どんと祭』(秋田県)
横手市で『たいまつ焼き』(秋田県)
宇都宮市の二荒山神社で『春渡祭』(栃木県)

■管粥神事
旧暦の1月14日深夜から1月15日の朝にかけて行なわれるのが管粥神事(くだがゆしんじ)。粥のなかに管を入れ、その管に入った粥の状態で今年一年の吉凶を占うという神事です。平安の昔から小正月には小豆粥を食して一年の邪気を祓うという習わしがありました。今では新暦で行なう場所が増えています。
袖ケ浦市の飽富神社で『筒粥の神事』(千葉県)
高山市の伊太祁曽神社で『管粥神事』(岐阜県)
足利市の御厨神社で『御筒粥』(栃木県)
糸魚川市の能生白山神社で『御筒粥祭・献灯祭』(新潟県)
淡路市の伊弉諾神宮で『粥占祭』(兵庫県)
亀岡市の出雲大神宮で『粥占祭』(京都府)
久御山町の雙栗神社で『粥占神事』(京都府)
和歌山市の伊太祁曽神社で『粥占神事・卯杖祭』(和歌山県)
橋本市の隅田八幡神社で『管祭』(和歌山県)
京都市の東林院で『小豆粥の会』(京都府)

■初虚空蔵
虚空とは宇宙のこと。サンスクリット語(梵語)ではアーカーシャ・ガルバ、これを漢字に直すと「虚空の母胎(=「蔵」)」で、虚空蔵菩薩(こくぞうぼさつ)は広大な宇宙のような無限の智恵と慈悲を持った菩薩というわけです。虚空蔵菩薩は、知恵、福徳、音声を授ける菩薩で、虚空蔵菩薩の五如来・一明王・七菩薩が「十三仏」として祀られているなかでの十三番目の仏事供養の主尊であることから毎月13日が縁日となっています。京都、法輪寺の十三まいり(3月13日〜5月13日)は有名です。これは13歳になった少年、少女が虚空蔵菩薩に智恵を授かりに行くという行事です。
あまり聞き慣れない言葉ですが、初虚空蔵(はつこくぞう)は、新年をあらわす季語にもなっています。
秩父市の虚空蔵寺で『虚空蔵尊縁日』
本庄市の虚空蔵寺で『虚空蔵尊例祭(だるま市)』
鎌倉市の成就院(虚空蔵堂)で『護摩焚き供養』
仙台市の虚空蔵山大満寺で『虚空蔵大菩薩大祈祷会』
登米市の宝性院(柳津虚空蔵尊)で『初虚空蔵』
寄居市の天正寺で『初虚空蔵』
大垣市の金生山明星輪寺で『初虚空蔵』
名古屋市の八事山興正寺で『初虚空蔵』
朝倉市の日照院で『虚空蔵祭』

■初猿丸
初猿丸とは聞き慣れない言葉ですが、宇治田原町の猿丸神社の祭神は三十六歌仙のひとり、猿丸大夫。「奥山に紅葉ふみわけ鳴く鹿の声きく時ぞ秋はかなしき」は猿丸大夫の作といわれています。毎月13日は縁日(月次祭)で1月は初猿丸となります。
宇治田原町の猿丸神社で『初猿丸』

■十日戎(十日えびす=初えびす)
おもに西日本のえびす神を祀る神社で、1月10日に齋行されるのが『十日戎』。前日の1月9日を宵えびす、1月10日を本えびす、11日を残りえびすと称しています。笹に縁起物を吊したものを販売する露店が出ます。十日戎を象徴するのが、神社から授与される小宝で、「吉兆」(きっきょう)と呼ばれています。西宮神社では『十日えびす』の「本えびす」の朝、4:00〜『開門神事福男選び』(開門神事)が行なわれます。これは毎年テレビのニュースに必ず登場しますね。
大阪市の今宮戎神社で『十日戎』
東大阪市の布施戎神社で『十日戎』
長浜市の豊国神社で『十日戎』
福岡市の十日恵比須神社で『正月大祭』
京都市のゑびす神社で『初ゑびす』(十日ゑびす大祭)
佐賀市の佐賀恵比須神社で『十日恵比須』
丹波市の八柱神社で『えびす祭り』
茨木神社で『十日戎』
京都市の八坂神社で『祇園のえべっさん』
綾部市の熊野新宮神社で『綾部初えびす大祭』
大阪市の堀川戎神社で『十日戎』
大洲神社で『えびすまつり』(十日えびす)
徳島市の事代主神社で『えびす祭』
西宮市の西宮神社で『十日えびす大祭』
堺市の菅原神社で『戎祭』
伊万里市で『招福伊万里えびす祭り』
佐川町の恵美須神社で『えびす祭り』(佐川十日えびす)
淡路市の事代主神社で『十日戎』
淡路市の石屋神社で『十日戎』
東大阪市の石切劔箭神社で『十日戎祭』
宮津市の智恩寺で『文殊堂十日えびす』
伊勢市のおかげ横丁で『十日戎練り歩き』
中津川市の西宮神社で『例祭・十日えびす』

■初金比羅
毎月10日は金比羅様(こんぴら)の縁日。1月10日は初金比羅となります。
金刀比羅宮で『初十日祭』(初こんぴら)
八王子市の子安神社で『初金刀比羅』
安井金比羅宮で『初金比羅祭』
越前町の金刀比羅山宮で『初金刀比羅祭』
虎ノ門金刀比羅宮で『初こんぴら祭』

■初庚申
「庚申」とは「かのえ・さる」で60日に1回巡ってきます。2010年は1月10日が初庚申、3月11日が二庚申、5月10日が三庚申、7月9日が四庚申、9月7日が五庚申で、11月6日が納庚申となります。
南丹市の京都帝釋天で『初庚申』
浜松市の庚申寺で『初庚申大祭』
大阪市の四天王寺で『初庚申』

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