江戸時代、東海道の脇街道として利用された姫街道から、西の山間に入ったところにある、真言宗の古刹。創建は、今から約1200年前の大同年間といわれ、江戸時代末期まで栄えていた。見ものは、小堀遠州作の回遊式庭園。「満天星(どうだん)の庭」と呼ばれる庭は、山の斜面の中腹あたりまでの2000平方メートルが、約200株のドウダンツツジで埋め尽くされている。周辺には、1ha、600本の梅林もある。
1371(建徳2)年、後醍醐天皇の皇子円明大師によって開かれた、東海屈指の名刹。黒塗りの総門をぐぐると、うっそうと茂る杉の老木と、五百羅漢が出迎えてくれる。本堂西側の神殿には、中国からの帰路、海難に遭った円明大師を助けたという半僧坊大権現が祀られており、厄除け、諸願成就の祈祷所として、参拝者を集めている。また三重塔や、鎌倉末期建築で国の重要文化財、七尊菩薩堂なども見逃せない。
733(天平5)年、行基によって開かれた臨済宗妙心寺派の寺で、遠江の豪族・井伊家の菩提寺。四脚造りの総門、本堂、開山堂、井伊家廟堂などがある。本堂の廊下はうぐいす張りで、裏には小堀遠州作の日本庭園がある。この庭園は、奥浜名では名園中の名園といわれ、江戸初期に本堂北庭として造られた池泉鑑賞式庭園。庭園を眺めながら抹茶450円も味わえる(要予約)。また、織田信長、徳川家康ゆかりの品々も拝観可能。
山号を「橘谷山(きっこくざん)」といい、1411(応永18 )年開山の名刹。曹洞宗の大本山総持寺の五院として、全国に3400以上もの末寺をもつ。森の石松の墓があり、勝負運、子授け、厄除けの寺としても有名。森の石松の勝負運にあやかろうと、墓石を削って持ち帰る人が後を絶たないとか。また「代継ぎのすりこぎ」と呼ばれる杉のすりこぎは、削って枕元に置くと、子授けのご利益がある。勝運御守500円、お札と初代石松の墓石(勝運石)が入った勝運ストラップ800円〜などユニークな勝運授与品も用意。
遠州三山のひとつで、725(神亀2)年、聖武天皇の命により行基上人が開山したという、真言宗の古刹。今川、豊臣、徳川などの武将の信仰も厚く、江戸時代には、東海道を行き来する旅人が参拝のために足をのばしたという。本堂は、江戸後期に焼失し、昭和58年に再建されたもの。ご利益は厄除け開運で、正月の初詣には東海一円の人々が訪れる。桜の名所としても有名だ。また参道沿いでは、名物の厄除けだんごが売られている。
袋井市郊外にあり、室町初期に開かれた曹洞宗の巨刹。その昔、徳川家康に招かれた11代住職の等膳和尚が、家康の目の前でいねむりを始め、家康が「和尚睡(ねむ)る可(べ)し」と言ったことから、可睡斎の名がある。石段の上り口の左右にある石灯籠には、徳川家の三つ葉葵の紋が刻まれ、家康ゆかりの寺であることがわかる。園内のぼたん苑では、4月下旬〜5月上旬、500株のぼたんも開花。予約をすれば、精進料理も味わえる。祈祷・精進料理付きの宿泊プランもあり、2食付8000円。
遠州三山のひとつで目の霊山。701(大宝1)年、行基開山という真言宗の古刹。シイの森に囲まれた参道正面の山門は、掛川城の大手門を移築したもの。厨子や桃山時代の三名塔である三重塔とともに、国の重要文化財だ。山門の先には「るりの滝」があり、昔この滝から油が湧き出ていたことから、油山寺の名がある。また孝謙天皇が、このるりの滝の滝水で眼を洗ったところ、眼病が治ったということから、目の病や諸病全快のご利益があるといわれている。
旧東海道日坂宿と金谷宿の間の中山峠は、遠州の小箱根とも呼ばれた険しい峠。曲亭馬琴の伝奇小説『石言遺響』に登場する夜泣石伝説の舞台で、山賊に殺された妊婦のお腹の赤ん坊だけが助かり、佐夜中山の久延寺の住職がその子を引き取って、水飴やもらい乳で育てたという話だ。そのため、久延寺には子供を授かるようにという参拝客が絶えない。本堂右手には、妊婦の霊が宿ってすすり泣いたという、伝説の夜泣き石がある。天下分け目の決戦前に、掛川城主の山内一豊が徳川家康を接待したのもこの寺だ。
807(大同2)年、空海が創建したと伝えられる古刹で戦国時代曹洞宗に改宗。修善寺温泉の地名の由来になった寺だが、源頼朝の弟、範頼と2代目将軍頼家が幽閉、暗殺されたことでも有名。悲話を秘めた寺らしく、境内は静寂に包まれている。この頼家の悲劇を題材に、作家岡本綺堂は戯曲『修禅寺物語』を著した。境内奥に建つ宝物館「端宝蔵」では、頼家の木彫りの面や、北条政子が寄進した放光般若経、金銅製独鈷(とっこ)杵などを展示する。
南北朝時代に建てられた曹洞宗の古刹。東司(とうず、便所)の守護神である烏芻沙摩(うすさま)明王を祀ることから、下の健康を祈願する人々の参拝が多い。自然木の「おさすり」や、「おまたぎ」のあるトイレで手を合わせるのが習わしだ。境内では御朱印入りの下着や肌着の授与品もある。例年8月29日は、東司まつりも開催される。「下」のお世話にならない極楽往生を祈念する全国でも珍しい祭だ。







